ホンダR&Dの子会社であるホンダリサーチインスティテュートジャパンは、最先端技術研究を担当し、スペインのセビリアにあるビルヘン・デル・ロシオ大学病院(HUVR)で子供たちの福祉を向上させるために活動している人工知能(AI)を搭載したソーシャルロボット「ハル」を正式に発表しました。
「ハル」は、長期治療のために入院しているがんの子供たちの生活を改善するために実施されているプロジェクトの一つとして、11月末にスペインのセビリアにあるカジノ・デ・ラ・エクスポジシオンで開催された「小児がんに対する年次ガラ」でお披露目されました。
このソーシャルロボットは、共感的な関係を築き、表現豊かなコミュニケーションを通じて人々を笑顔にすることを目的に開発されました。高さ30 cmのコンパクトなロボット「ハル」は、テーブルの上に置いて、より簡単に対話を行うことができます。
「ハル」は、内蔵されたカメラとマイクのおかげで、ユーザーの顔の表情や声のトーンなどの生体情報を読み取り、その情報を分析してユーザーの状態を理解します。このようにして、分析結果に基づいて各人と対話し、共感的な表現や感情的なサポートの反応を使用します。
さらに、「ハル」は、使用することでユーザーの状態をより詳細に分析できる腕時計型センサーに接続することも可能です。
HUVRは2021年から病院の小児腫瘍科で「Haru」を用いた試験を実施しており、若い患者の臨床的および感情的ケアの向上を目指しています。癌を患う子供たちにおいて経験の結果がポジティブであったため、「Haru」の本格的な導入を進めることが決定され、小児腫瘍科の子供たちの日常のさまざまな状況で使用するために10の新しいユニットが導入されることになりました。