鈴鹿サーキットは、ホンダのファクトリードライバーが2日間のウィンターテストでその支配力を示す中、スーパーフォーミュラカーの轟音で響き渡りました。全4セッションをリードしたホンダは、2025シーズンで打倒すべきチームとしての地位を確固たるものにしました。
ダンデライオンレーシングのために輝く牧野と太田
牧野任祐は、木曜日の午後に1m35.597sという素晴らしいタイムでテストの最速ラップを記録しました。彼のダンデライオンレーシングのチームメイトである太田賢伸は、わずかに後れを取り1m35.656sを記録し、チームの素晴らしい一貫性を示しました。牧野と太田は、4回の勝利を挙げてチーム選手権を獲得したシーズンを経て、2025年もダンデライオンレーシングに留まります。
しかし、太田はスーパGTのGT500クラスから離れ、IMSAでのアキュラ・マイヤー・シャンク・レーシングとの新しいプログラムに向けて準備を進めるため、スーパーフォーミュラに専念することになります。
ホンダの2025年ラインアップが形を成す
ホンダは、今シーズンの堅実なラインナップを確認しました。2度のスーパーフォーミュラチャンピオン野尻智紀と2024年ルーキー・オブ・ザ・イヤー岩佐歩夢がチームムゲンに残留します。一方、佐藤蓮は中嶋レーシングに引き続き参加し、同チームは2台の追加ドライバーやB-Max RacingおよびThreeBond Racingのラインアップを発表する予定です。
水曜日のセッションで1m36.337sを記録した佐藤蓮は、木曜日には全体で5位に終わり、野尻のすぐ後ろに位置しました。
トヨタが期待のパフォーマンスで応える
トヨタパワードのドライバーたちは素晴らしい瞬間を見せ、セリューモ-INGINGの坂口世奈が先陣を切りました。坂口は木曜日に1m35.967sを記録し、3位でフィニッシュ。チームメイトの大湯都史樹は6位に入りました。元フォーミュラEドライバーのサシャ・フェネストラズは現在TOM’Sトヨタに所属し、スーパーフォーミュラのパドックに復帰し、1m36.591sで10番目の速さを記録しました。
ルーキーの注目選手: イゴール・フラガが印象を残す
ルーキーの中で、イゴール・フラガが中嶋レーシングのNo.64ホンダで注目を集めました。このブラジル-日本人ドライバーは、新人の中で全4セッションでトップを取り、1m36.252sというベストラップを記録し、総合7位で現チャンピオン坪井翔を上回りました。
トヨタ支援の野中誠太、スーパーフォーミュラライトチャンピオンの小出駿、元WECドライバーのオリバー・ラスムッセンも強いパフォーマンスを見せましたが、ルーキーランキングではフラガに遅れをとりました。
クラッシュとカムバック
テストはドラマなしではありませんでした。木曜日に第2インパルカーの高星明誠がヘアピンコーナーを出る際にスピンしましたが、彼の前のラップ1m37.802sは、近藤レーシングのルーキージェームス・ヘドリーとフアン・マヌエル・コレアが記録したタイムよりも速いものでした。
小山美姫にとっての歴史的な一歩
Wシリーズの卒業生小山美姫がNo.8 KCMGトヨタでデビューし、62周を完走し、ベストタイム1m38.078sを記録しました。小山のテストは、スーパーフォーミュラ史上5人目の女性になるための重要なステップを示しています。
グリッドへのエキサイティングな追加
ルーキー専用のテスト最終日には、注目のデビューが予定されています。ウィリアムズアカデミーのドライバーザック・オサリバンが、遅れてラインアップに加わり、近藤レーシングのNo.4トヨタを操縦します。2023年FIAフォーミュラ3の準優勝者であるオサリバンは、期待が寄せられたものの短縮されたフォーミュラ2キャンペーンの後、強い印象を残すことを目指しています。
次は何がある?
金曜日のテスト最終日には、ハースF1のオリバー・ビアマンを含む追加のルーキーがトラックに出る予定です。チームがラインアップを最終決定する中、ホンダとトヨタが2025年シーズンに向けてどのような陣容を整えるのかに注目が集まります。新しい才能とベテランのパワーハウスが揃い、スーパーフォーミュラにとってエキサイティングな年の幕開けが期待されています。